世界レベルの英語が
身に付くトレーニング

無料体験レッスン
申し込みはこちら

英語の筆記テスト対策では、文法事項を確実に身につけることが要求されますが、英会話のためにはどのくらいの文法知識が必要なのでしょうか。果たして、分厚い文法書を最初から最後まで読み通す必要があるのでしょうか。

今回の記事では、英会話のために文法を学ぶ必要はあるのか、あるとすればどのような方法で文法を学ぶべきなのかを解説します。英会話のスキルを身につけたい、もっと伝わる英語を話せるようになりたいという方は、ぜひ本記事の内容を参考にしてください。

英会話に完璧な文法は不要!

「英会話で自分の言いたいことを正しく伝えるためには、文法を完璧にマスターしなければいけない」と思っている方もいるかもしれません。

しかし結論からいえば、文法的に100%正しい英語を話そうとする必要はまったくありません。実際、TOEICで満点を取るような方も、ネイティブスピーカーでさえも、ひんぱんに文法を間違えています。

会話のなかで細かな文法のミスがあっても、誰も気にしません。決して「完璧に文法を習得している=英語が話せる」というわけではないのです。文法知識は、英会話に必要な知識のなかでも比較的優先度が低いものだと考えましょう。

そして文法についての知識は、いつでも独学できます。「こういうことを言いたいけれど、うまく表現できない……どうやって言えばいいんだっけ?」と具体的な疑問が湧いてきたら、そのとき初めて文法書を開きましょう。文法書を頭から最後までみっちり勉強するよりも、文法書を辞書として使い、必要な文法だけをその都度調べるようなアプローチで十分です。

英会話に役立つ文法学習のポイント3選

受験勉強では完璧な文法知識を身につけることが求められますが、英会話は受験勉強ではありません。したがって、文法を学習するにあたって、受験勉強のときとは異なるアプローチを取る必要があります。

本章では、英会話の文法学習において特に重要なポイントを3つ紹介します。

中学レベルの文法を知っていればOK

英会話のために学ぶ文法は、中学英語のレベルで十分です。日本の中学生が習う文法事項さえ身につけていれば、会話はきちんと成立します。

「難しい文法を使わないと世界には通用しない」「ハイレベルな文法で格調高い英語を話さなければ馬鹿にされる」といった心配はいりません。むしろ、文法を完璧に身につけようとするあまり、英語で会話できるようになるという目的を忘れてしまっては本末転倒です。

中学レベルの文法書を用意しておき、必要になったときに調べる程度にしておきましょう。

具体的な利用シーンを思い浮かべながら学習する

実際の会話で使える「生きた知識」を身につけるには、ただ文法事項を暗記し、文法問題を解いているだけでは不十分です。英会話のために文法事項を身につけるなら、その文法を実際に利用するシーンを具体的に想像しながら学習しましょう。

最も効果的なのは、「自分が言いたいことを表現するための文法」を学習することです。このように、自分の言いたいことを言うために主体的に得た知識は、長期記憶に定着しやすくなります。

文法事項を学習したら、会話のなかでそれをどんどん使ってみてください。もし会話の機会がなければ、具体的なシチュエーションを想像して、オリジナルのフレーズを声に出して話す練習をしてみましょう。

文法を通して、英語話者の思考法を知る

言語による語順やルールの違いは、その言語を話す人の思考法の違いでもあります。人は基本的に、言葉を使って物事を考えています。したがって、頭のなかの言語が日本語か英語かで、思考の過程も変わってくるはずです。

例えば、日本語では主語が欠落することも珍しくありませんが、英語は主語がなければ成り立ちません。したがって、日本語で思考するときよりも、英語で思考するときのほうがより「誰が」「何が」の部分を強く意識すると考えられます。

また、日本語では動詞が文の最後のほうに来るのに対して、英語では最初のほうに動詞が置かれます。このような語順の違いも、思考のプロセスに関わってくるでしょう。

つまり、英語の文法を学び、英語のルールを知ることは、英語話者の考え方を理解することにつながります。文法を学ぶ際には、ただ文法事項を理解するだけでなく、英語話者の思考プロセスについても考えを巡らせてみましょう。

英会話のための文法学習法(1)英文法の学習アプリで学ぶ

それでは、英会話に役立つ文法の学び方を5つ紹介します。
最初におすすめするのは、アプリを使った文法学習です。

スマートフォンの普及にともなって、英語学習分野にもさまざまなアプリが登場しました。多くの英語学習アプリは、音声付きで学べるように設計されています。英会話のために文法を学ぶ人にとって、音声と結びつけながら文法事項を習得できるのは大きなメリットです。

手軽に学習を始められるため習慣化しやすいのも、アプリで学ぶことの利点です。「通勤電車に乗ったらアプリを開く」「毎晩歯を磨きながらアプリを開く」など、すでに習慣になっている別の行動と結びつけると、さらに学習習慣がつきやすくなります。

ただし、リリースされているアプリの質はピンからキリまであります。運営元が信頼できるか、レビューの内容はどうかなどをしっかり確かめて、質の良いアプリを選びましょう。

英会話のための文法学習法(2)ラジオ・TVの語学番組で学ぶ

ラジオやTVで放送されている、語学番組を利用するのもおすすめです。ラジオ・TVの語学番組では日常が舞台になることが多いので、英会話ですぐに使えるフレーズを音声付きで学べます。

基礎的な英語を学べる番組だけでなく、ビジネスシーンや時事ニュースを題材とした番組、SNSの投稿を読み解く番組など、さまざまな番組が放送されています。自分が興味を持てる番組や、今後の英会話に活かせそうな番組を選んで視聴するとよいでしょう。

こうしたラジオやTV番組は、ストーリー仕立てになっていることも多く、楽しみながら学びやすいのが特徴です。しかしその反面、学んだ知識を体系化して、英語的な思考に落とし込むことは難しい傾向にあります。そのため、文法書での学習など、他の学習方法と組み合わせることをおすすめします。

英会話のための文法学習法(3)中学生向けの文法書で学ぶ

文法書での学習にも、もちろん効果があります。文法書を使うことの利点は、文法事項を体系的に学べることです。
例えば、いろいろな文法事項を学ぶうちに頭が混乱してきたとき、文法書で各事項の関係を把握すると、すっきり理解できることがあります。また、感覚だけでは暗記が難しい複雑な構文も、文法書で論理的に理解することで覚えられることもあるでしょう。

ただし、文法書を頭から学習しても、使える英語は身につきません。特に英会話のためには、自分の言いたいことを表現するための文法事項を探し、その知識を学ぶために文法書を活用することが大事です。

したがって、文法書を選ぶときには、内容のわかりやすさを重視するのはもちろんのこと、目次や索引の充実度もチェックしてみてください。なお繰り返しになりますが、レベルは中学レベルのもので十分です。

英会話のための文法学習法(4)語学SNSで学ぶ

語学SNSを利用して、文字でコミュニケーションを取りながら、文法の知識を身につけていく方法もあります。

他のユーザーと英語で気軽なコミュニケーションを取るなかで、自然な表現を学べるのがこの方法のメリットです。英語を使うこと自体に不慣れな場合、コミュニケーションの練習にもなるでしょう。

ただし、語学SNSに参加しているのは、ネイティブスピーカーばかりではありません。そのため、ネイティブスピーカーなら使わないような不自然な表現を習得するリスクもあります。語学SNSで見聞きした知識が100%正しいとは思い込まずに、他の方法で学んだ知識と照らし合わせながらインプットを進めるようにしてください。

英会話のための文法学習法(5)覚えた文法で作文をしてみる

最後にご紹介する学習法は、「英作文」です。ここまでに紹介してきた(1)~(4)の学習法で文法事項を理解したら、それを使って文章を作ってみましょう。オリジナルの文章を考えることで知識が定着し、会話のなかで自由自在に使えるようになります。

英文を作ったら、その文章を繰り返し口ずさむことで、記憶に定着させましょう。ただし、間違った表現を定着させてしまうと逆効果になります。繰り返して身体で覚える段階に入る前に、必ずネイティブスピーカーなど信頼の置ける人に、文章の添削を受けておいてください。

英会話において、文法学習の優先順位は低い

まじめに英会話に取り組もうとする方ほど、「正しい文法で話さなければ」「間違えたら恥ずかしい」という気持ちを抱いてしまうかもしれません。しかし、英会話において文法的なエラーに神経質になると、不安からうまく話せなくなったり、話す楽しさがなくなってしまったりします。

文法に関しては、最初のうちは「ミスをしても大丈夫」とおおらかに考えて構いません。自分の話す英語が通じるかどうか、そして相手の話す英語が聞き取れるかどうかは、文法よりもむしろ「音」や「リズム」といった正しい英語スキルにかかっています。

したがって、まずは音やリズムを重視して、通じる英語を話せるようになることに専念し、そのあとで文法を修正していけば良いのです。英語スキルが土台として身につけば、リアルタイムでネイティブの英語を聞き取って、会話に参加できるようになります。
そういった自然なやり取りの中で、本当に必要な文法や表現に触れ、「へぇ、こういう時にはこう言うんだ」といった気づきを得て、やがてそれが長期的な記憶として定着するのです。

「音」に関していうと、英語には、日本語に存在しない発音が多く存在します。発音記号を学び、英語の音を理解したうえで、一つひとつの発音を身体で覚えていきましょう。自分の口を使って正しい発音ができるようになると、相手の発音も正しく聞き取れるようになります。

リズムの面では、「シラブル(音節)」の概念を理解することが重要です。シラブルとは、1音として発音されるまとまりを表す単位のことで、日本語では1文字が1つのシラブルに対応することがほとんどですが、英語では複数の文字が1つのシラブルを構成するのが普通です。

例えば、日本語の「シラブル」は「シ・ラ・ブ・ル」と4つのシラブルに分かれますが、英語の「syllable」は「syl・la・ble」と3つにしか分かれません。この違いを理解すると英語独特の抑揚が身につき、相手の話す内容も聞き取りやすくなります。

リズムに関しては、「ストレス(強勢)」の理解も必要です。英語では、文中の特に重要な部分を、他の箇所よりも強く発音します。このストレスもまた、英語特有のリズム感を形作っている要素の一つです。

文法と比較して優先順位の高い分野の学習については、以下の記事で詳しく解説しています。英会話スキルを向上させたい方は、ぜひ併せてご覧ください。

参考記事:
【音声付き】英語の発音記号一覧|英語の「音」に挑戦してみよう! 【英会話】リスニングは鍛えられる!最速で成果を上げる勉強法を解説 英会話の単語学習は中学レベルからでOK!目的に合わせた習得法も紹介

英会話レベルを上げるには、文法知識以外の要素が重要

英語で話すためにある程度の文法知識が必要なのは事実です。しかし、必ずしも完璧な文法を身につける必要はありません。中学レベルの文法書を辞書代わりに使いながら、「自分が言いたいことを表現するための文法学習」に取り組みましょう。

アプリを使って気軽に学習したり、ラジオやTVの語学番組で日常生活に使える表現を学んだりするのもおすすめです。コミュニケーションに慣れたい場合は、語学SNSも有効活用できます。

ただし、英語でスムーズなコミュニケーションを取るために必要なのは、文法知識よりもむしろ、英語固有の音やリズムの感覚です。発音記号やシラブル(音節)、ストレス(強勢)などを学ぶ時間もぜひ設けてください。

なお、知識をアウトプットする練習においては、ネイティブスピーカーによる指導を受けながら取り組むことをおすすめします。自分一人では、発音や英文が正しいかどうか判断できません。特に発音に関しては、フィードバックをもらったほうが確実に伸びやすいでしょう。

他の記事では、文法事項以外の英語学習のポイントやおすすめの学習方法についても解説しています。英会話スキルの向上を目指したい方は、ぜひ併せて参考にしてください。

この記事をシェアする

関連記事