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どのような言語も、独自のリズムを持っています。したがって、自然な英語を話すためには、英語独自のリズム感を習得することが必須です。

「発音には気を配っているのに、なぜか日本語英語のようになってしまう」という方は、リズムが日本語モードのままになっているかもしれません。しかし、英語独自のリズムをどうやって身に付ければ良いのか、あまりイメージできないという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、日本語とは異なる英語のリズムをテーマに据えて、基本的なルールや独学で実践できるトレーニング方法などを紹介します。この機会に英語のリズムをマスターして、ネイティブスピーカーと対等に話せるような英語力を身に付けましょう。

英語には独特の「リズム」がある

まず知識として理解しておきたいのは、英語には独特のリズムがあり、英語のリズムは日本語のリズムと大きく異なるということです。

日本語は平坦な音の連続で構成される言語ですが、英語には強弱を用いた独特のリズムがあります。例を挙げてみましょう。

日本語の場合、以下のセンテンスはすべて独立した「強」の音で構成されます。
か れ と も う い ち ど は な さ な け れ ば な ら な い。

それに対して英語では、文章を理解するうえで重要な単語が「強」の音になります。センテンス単位では、最も強調すべきメイン単語である「ストレスワード」が存在し(以下赤太文字)、単語単位では強調すべき音節(シラブル)が存在します(以下赤字)。

I have to talk to him again.

このように、英語のリズムと日本語のリズムには大きな違いがあります。したがって、日本語のリズム感のまま英語を話してしまうと、どれだけ正しい表現であってもうまく通じない事態に陥ってしまうのです。

さらに、人間は自分が発せないリズムの音は聞き取れません。そのため、英語のリズムを習得できていないと、英語のスピーキングだけでなくリスニングにも困るでしょう。逆に、リズムを習得できれば英語は話しやすくなるうえに、相手の英語がまるでゆっくり話されているように聞こえるようになります。

英語のリズム、4つの基本ルール

それでは、英語のリズムに関する知識を確認していきましょう。ここでは、英語のリズムの基本的な法則を4つ紹介します。

内容語は強く、機能語は弱く発音する

1つめのルールは、センテンスのなかでの強弱のつけ方です。英語では、「内容語」と呼ばれる単語は強く長く、「機能語」と呼ばれる単語は弱く短く発音されるというルールがあります。

内容語とは、実質的な内容を含む単語のことで、通常は名詞、動詞、形容詞、副詞、疑問詞、数詞などを指します。一方の機能語とは、単体では実質的な意味を持たない補助的な単語のことで、冠詞、前置詞、接続詞、代名詞、関係詞、助動詞などが該当します。

実際の例を見ていきましょう。表内の例文で太字になっているところが、強く長く発音される部分です。

内容語の品詞 例文
名詞 There is a bag on the table.
本動詞・名詞 He gave me a ring.
形容詞・名詞 She is an excellent student.
本動詞・名詞・副詞 You can put your bag here.
数詞・名詞 There are 3 hats in the closet.
疑問詞・本動詞・名詞 Which do you like, chicken or beef?
疑問詞・本動詞・形容詞・名詞 Where did you buy this lovely bag?
否定語・本動詞・名詞 I had never traveled abroad until I entered college.

このように、まずは実質的な内容を持つ単語を強く発音するようにすると、英語らしい抑揚がついてきます。

話し手が強調したい「意図」や「要点」を強く発音する

英語には、話し手が特に伝えたいこと、強調したいことを強く長く発音するという特徴があります。

以下の例文のように、まったく同じ文章であっても、強調して発音する単語(太字部分)を変えることで、話し手の伝えたいニュアンスを大きく変えることが可能です。なお、このとき強調される単語は「ストレスワード」と呼ばれます。

This is your job!(これがあなたの仕事だ!)
※「他のことではなく、これこそがあなたのやるべきことだ」というニュアンス。

This is your job!(これはあなたの仕事だ!)
※「これはあなたの仕事であり、他の人の仕事ではない」というニュアンス。

先ほどの「内容語と機能語」のルールに反して、機能語である「This」や「your」などの代名詞も強調されていることがわかります。話し手の意図や文意によって、機能語も強く・長く発話されることがあるのです。

他にも、いくつかのパターンを見てみましょう。太字の箇所が、強調して発される箇所です。

話し手の意図により人称代名詞を強調する It’s her decision.
文意からbe動詞も強調する He’s already here? – Yes, he is.
文意から前置詞も強調する When will you be back?
指示代名詞や所有代名詞を強調する Are these shoes yours?
比較のために前置詞を強調する The cat is under the chair, not on it.

単語のアクセントのある部分を強く発音する

原則として、英単語には強く読む部分(アクセント)が存在します。母音の発音記号の上に「´」「`」といったアクセント記号が記載されるので、それらを頼りにアクセントを見極めましょう。

一つの単語のなかに、複数のアクセントが存在することもあります。「´」は第一アクセントといって最も強く発話される箇所を、「`」は第二アクセントといって次に強く発話される箇所を指します。

なお、「record(記録)」と「record(記録する)」のように、アクセントによって単語の意味や品詞が変わる場合もあるので、注意しましょう。以下の表に、他にも例をいくつか挙げてみます。

[アクセントによって品詞が変わる例]

太字がアクセント箇所 品詞 意味
conflict 名詞 衝突、対立
conflict 動詞 衝突する、対立する
import 名詞 輸入、輸入品
import 動詞 輸入する
insult 名詞 侮辱、無礼
insult 動詞 侮辱する
permit 名詞 許可証
permit 動詞 許可する
reject 名詞 不合格品、不良品
reject 動詞 不合格にする、拒絶する
suspect 名詞 容疑者
suspect 動詞 疑う

[アクセントによって意味が大きく変わる例]

太字がアクセント箇所 品詞 意味
console 名詞 制御装置、操作卓
console 動詞 慰める、元気づける
content 名詞 中身、内容物
content 形容詞 満足している
desert 名詞 砂漠
desert 動詞 放棄する、見捨てる
entrance 名詞 入り口
entrance 動詞 うっとりさせる、夢中にさせる
invalid 名詞 病人、病弱な人、身体の不自由な人
invalid 形容詞 無効な
object 名詞 物体
object 動詞 反対する、異議を唱える

いくつか例外があるものの、一般的には「名前・動後(めいぜん・どうご)」、つまり名詞は前、動詞は後ろにアクセントがあるケースが多い傾向にあります。この原則を覚えておくと便利です。

弱く発音される箇所では「リエゾン」や「リンキング」が起こる

英語では、「リエゾン」や「リンキング」という音の変化が起こることがよくあります。これらの変化も英語のリズム感に大きく影響しているので、ぜひ覚えておいてください。

・リエゾン
「リエゾン(Liaison)」は、もともとフランス語で起こる音のつながりを指す言葉ですが、これらの変化は英語でもしばしば発生します。

例えば、「Check it out.」は一つひとつの単語を分けて発音すると「チェック・イット・アウト」です。しかし、ネイティブスピーカーが普通の速度で発音すると「チェケラ」のような音声になります。このような発音の変化は、リエゾンによって生じているのです。

リエゾンのような音の変化には「脱落」「同化」「連結」という、3つのカテゴリーがあります。「脱落」とは、ゆっくり話すと発される音が、普通のスピードで話すと発されなくなるケースです。「同化」は、単語と単語がつながった結果、まったく別の音に変化するケースを指します。

「連結」はこのあとに詳しく見ていくことにして、まずは脱落と同化の例を見てみましょう。

[脱落の例]

ゆっくり発話するとき 通常の速度で発話するとき 脱落した音
stop calling スタップコーリング スタッコーリング p
hot milk ハットゥミルク ハッミルク t
call him コールヒム コーリム h
I’ll do that. アイルドゥザットゥ アイルドゥザッ t

[同化の例]

ゆっくり発話するとき 通常の速度で発話するとき 音の変化
not yet ノットゥイエットゥ ノッチェットゥ トゥイエ→チェ
did you ディドゥユー ディジュー ドゥユ→ジュ
miss you ミスユー ミシュー スユ→シュ

・リンキング
上で挙げた3種類の音の変化のうち「連結」のことを、英語で「リンキング(Linking)」と呼びます。

リンキングのおもなパターンは以下の3種類です。

1.「子音」+「母音」で音がつながる場合
2.「母音」+「母音」で音がつながる場合
3.「子音」+「子音」で音がつながる場合

それぞれのパターンについて、2つずつ具体例を挙げてみます。

パターン ゆっくり発話するとき 通常の速度で発話するとき
1 put on プットオン プトン
give up ギブアップ ギバップ
2 may I メイアイ メイャイ
go ahead ゴゥアヘッド ゴゥワヘッド
3 help you ヘルプユー ヘルピュー
than usual ザンユージュアル ザンニュージュアル

英語のリズム感を養うトレーニング方法

ここまでに見てきた4つのルールを体得すれば、あなたの英語はかなり自然になるはずです。

それではここから、自宅で簡単にできるリズムトレーニングを紹介します。以下のステップに沿って練習を重ね、英語のリズム感を養ってください。

STEP1:リスニングをしておおよその内容を把握する

英語のリズムは、正しい音声をまねることで習得できるため、自分がまねできるようになりたい音声を用意しましょう。STEP2以降に必要になるので、音声はスクリプト付きのものを選んでください。

音声が用意できたら、まずはリズムのことは気にせずに音声を聞き、おおよその内容を把握します。

内容がつかめたら、次にリズムのことを気にかけてみましょう。センテンスのなかでどの単語が強く・遅く読まれているか、単語のなかでどの部分にアクセントが来ているかを注意深く聞いてみてください。何度か繰り返し再生してみるとよいでしょう。

STEP2:アイシャドーイングをしながら、アクセントに印をつける

次に、スクリプトを見ながら音声を聞きます。このとき、英語のリズムに意識を集中させて聞くことが大切です。

音声を聞きながら、スクリプト上の強く発音された場所に、印をつけてみましょう。余裕があれば、リエゾンにも着目してください。何度か繰り返し再生しても構いません。

STEP3:音声をリピーティングする

続いて、音声をまねするフェーズに移ります。スクリプトを目で追いながら音声を聞き、1文ごとに音声を止めてリピーティング(まね)をしてみましょう。

話し手のリズムをそっくりにまねできるようになるまで、何度も繰り返すことが大切です。「英語をうまくしゃべろう」という意識より、「なるべく完璧にモノマネしよう」という意識を持つほうがうまくいきます。

STEP4:音読を行なう

次に、音声を止めて音読をしましょう。先ほどまねをしたリズムを思い出し、一人でそれを再現してみます。

正しいリズムで音読ができていれば、いわゆる「日本語英語」から「英語らしい英語」に変化したことを体感できるはずです。この感覚をしっかり身体に覚えさせましょう。

特に最初のうちは、一度でうまく音読できないことも多いものです。その場合は、STEP2やSTEP3に戻って繰り返し練習してください。何度か繰り返しているうちに、リズム感が少しずつ身に付いてくるはずです。

英語のリズムを完璧に身に付けるなら、ネイティブのFBが必須

英語のリズム感は、上記のようなステップを踏んで意識的にトレーニングをすれば、身に付けられるものです。しかし、より完璧に正確なリズム感を覚えたいなら、ネイティブスピーカーによるフィードバックが必要不可欠といえます。

実際に独学のトレーニングでは、「何が正解なのか」「今の自分のリズムが正しいのか」がわからず、途中で挫折してしまう方が非常に多いのが実情です。さらに、誤ったリズムのクセが独学で身体に染みついてしまうリスクも否定できません。

したがって、英語のリズムを着実に身に付けるためには、自主トレーニングと並行して、定期的にネイティブスピーカーのフィードバックを受けることが必要です。正しいアドバイスを受けられる環境を、ぜひ用意してみてください。

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英語には独特のリズムがあります。スピーキング・リスニングの両方をスキルアップさせるためには、日本語とは大きく異なる英語のリズムをマスターすることが必須です。

英語のリズムは、リスニング→アイシャドーイング→リピーティング→スピーキングの手順を踏むことでトレーニングできます。ただし、正確なリズムを着実に身に付けるには、ネイティブスピーカーによるフィードバックが必要です。

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参考記事:
ネイティブレベルの英語とは?日本人が目指すべきゴールと14の勉強法
【音声付き】英語の発音を練習する際のポイントと短期間で発音を良くするコツ

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