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英語のリスニング、聞き取れないのはなぜ?最短でリスニング力を上げる6つの方法
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熱心に学習に取り組んでいるはずなのに、どうしても英語が聞き取れない……というときには、「なぜ自分は英語を聞き取れないのだろう」と悩んでしまうものです。なかには「自分には英語の才能がないのかな」と、落ち込んでしまう方もいるかもしれません。
しかし、英語のリスニング力は、生まれ持った能力で決まるものではありません。学習に励んでいるのに英語が聞き取れない場合、必ずどこかに原因があるはずです。
実は、英語のリスニングに悩みを抱える学習者の多くに、共通する「聞き取れない理由」があります。
今回の記事ではその理由を5つ解説したうえで、効率的にリスニング力を上げる方法を6つ紹介します。リスニングに悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。
記事の目次
リスニングが苦手で英語が聞き取れない……おもな原因5選
「リスニングの勉強に時間をかけても、実際の会話では相手が何を言っているのかほとんどわからない」「筆記テストの点数は良いのに、会話では英語力を発揮できない」というように、英語を聞き取れないと悩む方は少なくありません。
まずは、そのおもな原因について詳しく解説します。
英語特有の音を聞き分けられないから
リスニングができないということは、英語の音が聞き取れないということです。
英語の音というと、単語ごとの発音をイメージするかもしれません。しかし、それより先に聞き取れるようになるべきなのは、アルファベット一つひとつや、その組み合わせが持つ固有の「音」です。単語を構成する各パーツの音を聞き分けることができなければ、英語のリスニング力は向上しません。
そして、英語の音を聞き分けるためには、自分で英語を正しく発音できるようになる必要があります。人間は基本的に、自分が発することのできる音しか聞き取れないためです。
英語には、日本語にはない音がたくさんあります。つまり、英語は日本語よりも発音のバリエーションが豊富なのです。そうした日本語との違いや、英語独自の音のルールを理解しないままリスニングの強化に取り組んでも、効果はなかなか出ないでしょう。
英語のリズムに慣れていないから
英語には、日本語とは異なる独特のリズムがあります。英語のリズムに慣れていないと、知っているはずの単語や表現もうまく聞き取れないケースがあります。「単語単体では聞き取れるのに、文章になると聞き取れない」という場合、リズム面に弱点があるかもしれません。
英語には、「ストレス」などを用いて文章に強弱をつけ、話し手の意図を伝えるという特徴があります。ストレスは「強勢」とも呼ばれ、文章のなかでも特に強く、長く伸ばして発音する箇所を指します。こうしたリズムのルールを知っていないと、相手の言いたいことを正しく理解できません。
音と同様に、人間は自分が使いこなせるリズムで話された文章以外は、なかなかうまく聞き取れません。そのため、リスニング力アップにはリズムの習得が不可欠です。
英語思考ができておらず、理解に時間がかかるから
英会話をするとき、相手の言ったことを脳内で一度日本語に訳したり、自分の言いたいことを日本語で考えてから話したりするクセがついていませんか?
英語を英語でそのまま理解する思考回路になっていないと、やりとりするたびに脳内で日本語訳を挟むことになるため、情報の処理スピードが格段に落ちてしまいます。そして、一生懸命に意味を考えているうちに話についていけなくなり、結果的に相手が何を言ったのかほとんど理解できなかった、という事態に陥ります。
日本の学校での英語教育では、筆記テストがメインとなっています。たしかにそうした状況では、いったん日本語を介して理解する方法でもうまくやっていけるでしょう。しかし、テンポ感が重視される実際の会話では、そうはいきません。
実践的なリスニング力をつけるには、耳から入ってきた英語をそのまま理解する思考回路の構築が必要です。この思考回路をGSETでは「英語思考」と呼んでいます。英語思考を身に付けるためのステップは、のちほど解説します。
参考記事:
英語思考を自動化する4つのポイントとは?日本語との思考の差異も解説
そもそもの語彙力が不足しているから
基本的な英単語の知識が足りなければ、当然英語の意味を正確に把握することはできません。まずは、中学レベルの基礎的な単語を学び、語彙力を鍛えるのがおすすめです。
ただし、「リスニングができない原因は語彙力だけにある」と考えないようにしてください。日本人は義務教育の段階で多くの英単語を習得しており、その語彙力には他国の英語学習者も驚くほどです。
つまりほとんどの場合、英語が聞き取れない原因は「語彙力不足」ではないということです。中学レベルの語彙をマスターできていないなら単語学習を重視すべきですが、そうでないなら単語以外の原因を探ってみてください。
なお、単語の知識があるといっても、スペルと意味を覚えているだけではリスニングに活用できません。発音もセットで、頭に入れることを意識してみましょう。
参考記事:
英会話の単語学習は中学レベルからでOK!目的に合わせた習得法も紹介
文法の知識が浅いから
英語の文法、すなわち英語の型や語順への理解が浅ければ、スムーズに英語を聞き取ることはできません。
日本語は語順が多少変わっても意味が通じる言語ですが、英語は語順が変わることで文章の意味そのものが変わる言語です。したがって、英語を聞いたり話したりするときには、語順への意識を高めることが求められます。
ただし、語彙力と同様に、日本人の文法力は総じて高い傾向にあります。そのため、「文法書を最初から最後までやり直す」といった、非効率な学習方法はおすすめしません。
GSETとして推奨したいのは、辞書のように文法書を使うことです。「言いたいことを表現するにはどの文法が最適かを探す」という流れで文法を学べば、実践的なうえに、知識が記憶に残りやすくなります。
加えて、単語と文法の知識は、発音・リズムを習得し、英語のリスニング力が上がれば自然に蓄積されていくものでもあります。効率良くリスニング力を上げるには、まず英語の音やリズムの習得に取り組むのがおすすめです。
参考記事:
英会話に文法は必要?知識を実践につなげるための学習法とおすすめ教材
英語が聞き取れないあなたへ!最短でリスニング力を上げる方法
リスニングができない原因を理解できると、リスニング力を向上させる学習方法がおのずと見えてきます。本章では、効率的にリスニング力を上げたい方に向けて、おすすめの学習方法を6つ紹介します。
発音記号を活用して英語の音をマスターする
英語は、音のバリエーションが非常に多い言語だと説明しました。しかし、腰を据えて学べば、数ヵ月ですべての音をマスターすることができます。
最短距離でリスニング力を上げるには、ネイティブスピーカーのもとで学ぶのが理想的ですが、音声付きの教材やWebサイトなどを用いての独学も可能です。
その際に大切なのは、毎日短時間でも良いのでコツコツと学習することです。音の習得は筋トレと似ているため、日々少しずつのトレーニングを継続し、音を身体に覚え込ませるのがポイントといえます。
音をマスターするためには、音のルールを学ぶところからスタートしましょう。手始めに、発音記号について学ぶのがおすすめです。
参考記事:
【音声付き】英語の発音記号一覧|英語の「音」に挑戦してみよう!
ネイティブスピーカーの指導を受けながら、英語のリズムを学ぶ
英語のリズムを効果的に学ぶには、ネイティブスピーカーの指導が必須です。ストレスやアクセントを用いた強弱のつけ方を、ネイティブスピーカーから直接指導してもらいましょう。
また、ネイティブスピーカーが話す際のリズムを意識し、徹底的にまねるクセをつけることも大切です。子どもは、周囲の人のものまねを重ねて言葉を話せるようになります。ぜひ、ネイティブスピーカーそっくりに話すことを目標に、トレーニングを重ねてみてください。
参考記事:
英語はリズム感が超重要!4つの基本ルールと簡単トレーニング法を紹介
英語を英語で考える訓練をする
日本語を挟まず、英語で思考する回路を構築しましょう。以下の3ステップで、英語を英語で考えるクセをつけるのがおすすめです。
・STEP1:まずは単語のみ英語で考えてみる
一日を通して、目に入るものを即座に英単語で表現してみます。いきなり文章を考えようとするとハードルが上がりすぎるので、まずは単語だけで表せるようになりましょう。
・STEP2:脳内でひとり実況中継をする
自分が今やっていることや、これからやろうとしていることなどを、英語で実況中継します。もし言い方がわからなければ、その都度調べて解決しましょう。
[例]
・I’m brushing my teeth.
・I’m going to bed. など
・STEP3:英語でひとりごとをつぶやく
次は、実際に人と会話をするように、英語でひとりごとをつぶやいてみます。
[例]
・What should I have for dinner tonight?
・I’m in the mood for ramen. など
上記のステップを踏めば、自然と英語思考に慣れていくことができます。
さらに、日頃から英英辞書(オンライン版ロングマン現代英英辞典など)を用いて、英語を英語で理解するとなおよいでしょう。
中学レベルの単語帳で単語力の基礎を身に付ける
中学レベルの単語帳を1冊用意し、それを繰り返し学習して「実際に使いこなせる単語」のストックを増やしていきましょう。一つひとつの単語をじっくり覚えながら進むのではなく、高い回転率を意識して、同じ単語に何度も出会う環境を作るのがポイントです。
なお、単語を覚える際には、「スペリング」「意味」「音」「リズム」の4要素を1セットにして覚えることを徹底してください。発音記号やアクセントをしっかり見るのはもちろん、音声を実際に聞き、自分でも発音しながら学習するのがおすすめです。
こちらの記事では、単語の覚え方を7ステップで解説していますので、ぜひご参照ください。
参考記事:
英会話の単語学習は中学レベルからでOK!目的に合わせた習得法も紹介
文法書を1冊用意し、ネイティブスピーカーと会話の練習をする
中学レベルの基礎的な文法書を1冊用意し、ネイティブスピーカーと実際に会話をする機会を設けましょう。すると、「あれを伝えたい」という欲求や「これはどう言うんだろう?」といった疑問が浮かぶはずです。
会話のなかでそうした欲求や疑問を持ち、その欲求を満たしたり疑問を解決したりする文法を探すという流れで学ぶと、知識がより定着しやすくなります。
具体的な学習の方法やおすすめの教材を知りたい方は、以下の記事をご確認ください。
参考記事:
英会話に文法は必要?知識を実践につなげるための学習法とおすすめ教材
スキマ時間に積極的に英文を聞き、耳を慣らす
だらだらと聞き流すだけではリスニング力の向上は望めませんが、上記の方法を実践したうえで、スキマ時間に英文の音声を聞くのは有効です。英語のシャワーを浴び、英語に慣れることで、少しずつ英語の耳ができてきます。
なお、使う音声は簡単すぎても、難しすぎても十分な効果を得られません。7~8割程度理解できるレベルの音声を選ぶのがおすすめです。
参考記事:
英会話の聞き流しはタイミングが重要!効果を出すための基礎スキルも紹介
英語リスニングの精度を上げる2つのコツ
最後に、英語リスニングの精度を上げるコツを紹介します。
とにかく「今聞いていること」に集中する
「聞き取れなかった単語や表現が気になってしまい、以後の話の内容がまったく頭に入ってこない」という失敗体験は誰にでもあるでしょう。
リスニングでは、とにかく今聞いていることに集中するのが最重要です。重要な内容は再度出てくる可能性もあり、最後までしっかりと聞けば文脈から意味を推測できるケースも少なくありません。
過ぎてしまったことは気にせず、常に「今」に集中するのがポイントです。
100%理解する必要はないと心得る
一字一句聞き取らなければ、と気負う必要はまったくありません。リスニングの目的は、すべての単語を正確に聞き取ることではなく、話の要点やポイントを正確に把握することです。
日本語を母語とする私たちが日本語を聞いているときですら、細かい部分を聞き逃すことはあります。ましてや、英語の学習途上において、細かいところまで理解できなくても恥ずかしいことではありません。
細部にこだわって要点を聞き逃すより、大意をつかむことのほうが大切です。最初からすべて聞き取らなくてはと焦らず、前章で紹介した方法を実践しながら、少しずつ聞き取れる割合を増やしていきましょう。
リスニングが聞き取れない理由は、英語の基礎スキル不足にある
今回の記事では、「リスニングが聞き取れない」と悩む多くの方に当てはまる原因を紹介しました。
リスニングが苦手になる原因は多くの場合、基礎スキルの不足にあります。日本人英語学習者のなかには、音やリズム、英語思考といった土台となるスキルが身に付いていない方が多く見られます。今回の記事を参考に自分の弱点を探り、勉強方法の見直しを図ってみてください。
なお、リスニングの勉強法については以下の記事でも解説しています。ぜひ、併せてご覧ください。
参考記事:
【英会話】リスニングは鍛えられる!最速で成果を上げる勉強法を解説
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