「英語のリーディング力をもっと上げたい」と感じている方は多いでしょう。
英語は精読することで、リーディングスキルを伸ばしていけます。精読を通じて、英文法の力や語彙力がつくからです。

この記事では、英語を精読するメリットや正しいやり方、また教材の選び方やおすすめアプリなどを紹介します。

英語の精読とは?

英語の精読とは、文法や単語の意味などを細部まで理解する読み方です。精読では一文一文、知らない単語の意味を辞書で調べて、丁寧に読み解いていきます。英文の構造にも着目して、主語・動詞・目的語を特定し、どの単語が何を修飾しているか把握しながら読み進めることが特徴です。時間をかけて行なう、「量より質」を重視した読み方といえるでしょう。

一方、精読とよく比較される読み方が多読です。多読では、わからない単語があっても辞書で調べずに、大まかな内容を理解していきます。精読のように細部にこだわらないため、時間をあまりかけずに、たくさん読んでいく「質より量」を重視した読み方です。

このように、精読と多読には読み方に違いがありますが、この記事では「精読」に焦点を当ててお伝えしていきます。

英語を精読するメリット

英文構造を分析し、わからない単語を調べながら精読することで、英語力向上にプラスの影響を与えます。以下で、精読の3つのメリットについて見ていきましょう。

英文法や語彙が定着する

英文を精読することで、英文法や語彙が知識として定着するのがメリットです。文の主語や目的語、修飾関係を意識して読み解いていく過程で、文法の知識が深まります。また、知らない単語の意味を辞書で調べ、英文のなかで覚えていくことで、単語だけで覚えるときと比べて知識が定着しやすくなります。

英文の構造をとらえることにも慣れてくれば、理解度も上がり、細かい意味の違いにも気付けるようになるでしょう。複雑な英文も読み解けるようになることを目指して、精読を続けていってください。

リーディング力がアップする

精読を通して文法力や語彙力がつくことで、理解力が上がるだけでなく、以前よりも速く英文を読み解けるようになってきます。

具体的には、特定の単語を見た場合に、先の展開をある程度予測できるようになります。例えば、howeverが登場した場合には、それまでに述べてきたこととは逆の内容が提示されるサインであると予想できます。以下の例文をご覧ください。

・The police finally found the evidence. However, they could not arrest her for some reason.
警察はついに証拠を見つけた。しかし、事情があり彼女を逮捕できなかった。

この場合、警察が証拠を見つけたということは、次に犯人が逮捕されると考えるのが自然でしょう。しかし、ここではHoweverを用いているので、「証拠が見つかったものの、予想外の展開により逮捕に至らない」ということが予測できます。

このように、精読をすることで英文の理解力も上がり、スピーディーに読みこなせるようになります。すると、厳しい時間制限があるTOEICや英検、大学入試などのテスト問題も、サクサクと解き進められるようになるはずです。

ライティング力がアップする

精読を続け、文法知識や語彙力が定着することで、ライティング力のアップにもつながります。正しい英文構造が把握できるようになれば、正しく整った文章を書くことが容易になるからです。

テストにおいて英作文で高得点を狙えるようになるのはもちろん、ビジネスシーンでも、英語メールのやり取りや企画書の作成時に精読で身に付けたことが役立ちます。

精読は読み方の手法の一つであるため、リーディング力向上にしか効果がないと思われがちですが、このように正確な英文を書くスキルの土台となってくれるのです。

英語精読のやり方

ここまで、英語の精読で得られるうれしいメリットについて紹介してきました。しかし、やみくもに英文を読んでいけば良いというわけではありません。
本章では、具体的な精読の方法について詳しく説明します。

英文を読みながらマーキングを行なう

わからない単語や意味がわからない表現、構造が複雑な箇所があれば、線を引いたり丸で囲んだりしましょう。ThisやThatなどの指示語が何を指しているかわからない場合も、丸で囲んでおいてください。

また、By the way(ところで)など話が切り替わる箇所にも線や丸をつけておくと、場面の切り替わりが明確になり便利です。

このように、最初によくわからない部分をマーキングしていくことで、精読を効率良く行なえます。

単語の意味を調べ、文構造の分析を行なう

マーキングが終わったら、次にわからない単語の意味を調べながら、じっくりと英文の構造を分析し読み解いていきます。

単語の意味は、文脈に合うものを探してください。意味がわかったら、ノートに書き込んでおくと見直すときに便利です。英文の構造については、単語の下に線を引き、S(主語)、V(動詞)、O(目的語)、C(補語)、M(修飾語)を記入し確認していきます。どの単語がどの言葉を修飾しているのかについて、矢印をつけてわかりやすくするのもよいでしょう。

この作業で大切なのが、わからない箇所があってもすぐに和訳や解説を見ないことです。前後の文章から内容を推測し、できる限り英文の構造を読み解く努力をしてください。SVOCMのすべてがわからない場合でも、S(主語)とV(動詞)だけは把握するなど、もうこれ以上は読み解けないところまで深く分析するのが大切です。

英文の長さにもよりますが、少なくとも30分は時間を確保して、落ち着いて取り組みましょう。

和訳や解説を参照して、内容を完全に理解する

単語の意味を調べ、英文構造の分析が終わったら、和訳や解説部分を参照し、自分の解釈が正しかったかどうか確認します。勘違いしている部分があれば、解説を読んで正確に理解するようにしてください。

時間を取って深く読み込んでいる英文なので、解説や和訳を読むことでさらに理解が深まります。もし、解説を読んでも理解できない箇所がある場合には、指導経験豊富な英語の講師などに質問して、疑問を都度解決するよう心がけましょう。

再度同じ英文を読む

和訳や解説を参照して、内容を完全に理解したところで、再び同じ英文を読んでいきましょう。音読できる環境であれば、ぜひ声を出して読んでみてください。

さらに、読みながらスムーズに英文の意味が理解できるかも確認します。返り読みをすることなく、理解できれば問題ありません。もし途中で理解があいまいな単語や英文があれば、もう一度その箇所の確認や分析を行ないます。

英文は、一度だけではなく繰り返し読んで、新しく覚えた語彙を定着させることが大切です。

英語の精読教材選びのポイント

英語精読のやり方を理解したところで、次に大切なのは教材の選び方です。どの教材を選ぶかで、精読の学習効果も大きく変わってきます。
ここでは、教材選びにおける2つの重要ポイントについて紹介します。

半分程度はなんとか理解できる「やや難しめの英文」を選ぶ

精読教材として選ぶ英文は、難しすぎてもやさしすぎても効果が薄くなるため注意が必要です。

精読の目的は、今までは理解できなかった英文を読みこなせるようになることです。そのため、知らない単語や理解できない英文構造が少ししかない場合、大きな実力アップにはつながりにくいといえます。

逆に、ほとんど知らない単語ばかりで、何を言っているのか見当もつかないような英文を教材にしてしまうと、難しすぎて進みません。精読を続けるモチベーションも下がってしまううえ、理解できる範囲も少なく、学習効果は大きく低下します。

したがって、現在の英語読解レベルより少しだけ難しめのものを選択するのがよいでしょう。具体的には、「半分程度は理解できるかな……」といった難易度のものがおすすめです。

最初は短めの英文を選ぶ

精読教材として選ぶ英文は、初めは短めのものがよいでしょう。あまり長い英文を選ぶと、辞書を引いて単語を調べる回数が増え、英文構造を分析する作業も多くなるため、精読に慣れる前に心が折れてしまうかもしれません。最初は短めの英文からスタートして、慣れてきたら長めの英文を選ぶようにして、無理なく学習を進めるようにしましょう。

英語があまり得意でなく、精読に不安がある場合は、文法の問題集などに掲載されている数行の英文を利用しても構いません。文法問題として取り上げられている英文は、構造もしっかりしているため、精読向きです。

例えば、関係代名詞の項目で取り上げられている英文を題材にすると仮定します。その場合、関係代名詞にマーキングをして、「先行詞はどれなのか」「どこからどこまでが先行詞を修飾しているのか」などを読み解いていくのがよいでしょう。

たとえ短い英文でも、精読の効果は十分に得られます。リーディングに苦手意識のある方は、レベルに合わせて短めの教材から精読をスタートしてください。

英語精読アプリの選び方とおすすめアプリ

精読は、わからない単語を調べてノートに書きだしたり、単語を丸で囲み、線を引いたりして、じっくりと英文を読み込む手法です。そのため、紙のテキストと鉛筆・ペンを片手に行なうのが基本の訓練方法といえます。

しかし、外出中のスキマ時間などを利用して、精読の練習を行ないたい方もいるでしょう。そのような場合には、精読用のアプリを利用するのも一つの手段です。

最後に、英語精読アプリの選び方とおすすめアプリを紹介します。

英語精読アプリはスキマ時間で無理なくできるものを選ぶ

英語精読アプリは、5分あるいは10分といったスキマ時間に無理なく取り組めるものを選びましょう。また、画面が小さく、書き込みができないため、紙媒体の教材よりも少し易しい英文を選んでください。

さらに、スキマ時間にテンポ良く精読を進めるためには、操作面でストレスを感じないアプリを選ぶことも重要です。タイトルと最初の段落の内容がひと目で確認できるなど、スクロールの回数が少なく済むものを選びましょう。

おすすめの英語精読アプリ「ざっくり英語ニュース!StudyNow」

国内と海外の短い英文ニュースが届くアプリ、ざっくり英語ニュース!StudyNowでは、ニュース以外にも、カルチャー、スポーツ、ビジネス、政治経済などさまざまなジャンルの記事が公開されています。

収録された記事は英語のネイティブスピーカー向けに書かれたものですが、すべてに日本語訳が付属しています。重要表現や単語の意味は最初から掲載されているため、辞書で調べる手間も省けます。

また、有料会員になると、ネイティブスピーカーの読み上げ音声や、記事がすべて購読できるようになる機能が追加されますが、無料会員のままでも毎日ログインによってボーナスポイントを貯めれば、一部有料コンテンツを利用できるようになります。
ぜひまめにアプリを利用して、精読の練習を行ないましょう。

英語の精読はレベルに合った教材を選んで

この記事では、英語精読の正しいやり方を中心に解説しました。

精読では、英文を読みながら不明な箇所にマーキングを行ない、知らない単語を調べ、徹底的に文構造を分析していきます。このように、できる限り理解できるよう努力してから和訳や解説を参照することで、インプットした知識が定着しやすくなります。

正しいやり方で精読を行なえば、英語力アップの効果が期待できますが、そのためにはレベルに合った教材を選ぶことも大切です。モチベーションが下がらないように、最初は短めで、半分程度なんとか理解できる難易度の英文からスタートしてください。

アプリなども活用して、毎日継続して精読の練習を行なうようにしましょう。

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