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音楽を聴くのが好きな方や、通勤時間など日常生活のなかで音楽を聴く習慣がある方なら、「洋楽で英語が勉強できれば良いのに」と考えたことがあるのではないでしょうか。自分の好きなことや、いつもやっていることを通じて英語力が上がれば、一石二鳥です。

洋楽を教材とした英語学習には多くのメリットがありますが、いくつかの注意点もあります。

そこで今回は、洋楽で効果的に英語学習を行なう方法を紹介します。選曲に迷う方に向けた楽曲紹介もあるので、併せてご活用ください。

この記事では、英語圏で作られた、英語の歌詞がある音楽を「洋楽」と呼びます。

洋楽を英語学習に使う5つのメリット

まずは、洋楽を用いて英語学習を行なう5つのメリットについて紹介します。

楽しく手軽に学習できる

洋楽を使った英語学習のメリットとしてまず挙げられるのは、楽しく取り組めるという点です。音楽を聴くのが好きな人は特に、好きなことを通じて英語力を上げる良い手段となり、学習のモチベーションを維持しやすいでしょう。

また、手軽であるという点も、洋楽を使った学習の魅力の一つです。スマートフォンとイヤホンがあれば、いつでもどこでも音楽を楽しめる現代において、洋楽を教材にすれば、場所を問わず手軽に英語を勉強できます。始めるまでのハードルも低く、継続しやすい勉強法だといえるでしょう。

習慣化しやすい

音楽を聴く行為は、生活のなかに取り入れて定着させやすいものです。習慣化できることはつまり、地道な学習を無理なく継続できるとも言い換えられます。この点においても、洋楽を用いた英語学習は優れています。

継続は、語学の学習効果を得るための重要なポイントです。自転車に乗れるようになるとの同じように、英語も正しい方法で毎日コツコツ学習を続けると、自然と使いこなせるようになります。

自然なフレーズをインプットしやすい

リズムやメロディを付けると、覚えにくい英単語やフレーズも覚えやすくなります。教科書の文章を丸暗記するのは難しくても、好きな歌の歌詞ならすぐに覚えて口ずさめるという方も多いのではないでしょうか。

洋楽では音楽に乗って英語のフレーズが流れてくるので、テキストや普通の音源で学習するのに比べて、表現が頭に残りやすいというメリットがあります。また、同じフレーズが繰り返されることが多いため、効率よく記憶を定着させられます。

英語の音やリズム感をつかめる

歌詞にメロディを付ける際には、単語のもつ音を活かす形で作曲がされる傾向にあります。

英語のイントネーションを活かして作曲された作品であれば、英語の音、リズムの感覚を自然につかむことができます。メロディとリズムに乗って口ずさむうちに、普段話す英語のイントネーションも自然なものになっていくでしょう。

語彙を増やせる

洋楽の歌詞には、一般的な単語帳に載っていないような表現も出てくるため、語彙を増やすことにも役立ちます。ネイティブスピーカーが使うような、自然で実践的な表現に触れたい方にも、洋楽での英語学習はおすすめです。

なお、洋楽には、スラングが登場することも少なくありません。カジュアルなコミュニケーションのためにはスラングを知ることも大切ですが、ビジネスシーンなどのフォーマルな場面では、安易にスラングを使わないように気を付けましょう。

洋楽を英語学習に使う際の注意点

洋楽を用いた英語学習は効果的ですが、取り組むうえで注意すべきこともあります。洋楽で勉強しようと考えている方は、以下の2点に注意してください。

ただ聴いているだけでは効果を期待できない

洋楽は英語の勉強に向いているとはいえ、ただ聴いているだけでは、学習効果は期待できません。音楽は「なんとなく」でも聴けてしまうものだからこそ、学習効果を上げるためには正しい意識と方法で聴くことが必要です。

なんとなく聴いて「今日はこれだけ聴いたから」と学習したつもりにならないよう、このあと紹介するステップに沿って学習を進めるようにしましょう。

歌詞を和訳しながら聴いてはいけない

日頃から日本語を介して英語を理解する癖がある方は、リスニングでも頭のなかで一度日本語訳をしてしまう傾向にあります。しかし、いちいち脳内で英語を日本語に訳す癖がつくと、実際の会話で相手の話についていけません。

洋楽を聴いて勉強するときにも、日本語を介さず、英語のままで内容をとらえるように意識しましょう。何度も聴いて、音と意味が直結する状態を目指してみてください。

洋楽を用いた英語学習の方法

ここでは、実際に洋楽を使って英語を学ぶ方法を順に説明します。

STEP(1)学習に向いた楽曲を選ぶ

洋楽を使った学習は、楽曲の選択から始まります。とはいえ、難しく考える必要はありません。好きな楽曲、興味のある楽曲、口ずさみやすい楽曲を選びましょう。メロディやリズムが好きな曲を選ぶほうが、学習意欲が湧きます。

もしもさらに効果を求めて楽曲を絞り込むのであれば、好きな曲のなかでも訛りが少なく、日常に関する表現が多いものを選ぶとよいでしょう。

STEP(2)英語の歌詞を見ながら聴く

曲を選んだら、歌詞(英語)を見ながら聴きます。そのとき、意味を把握しようとして聴くこと、そして「弱点や課題を明らかにしよう」という意識で聴くことが大切です。

歌詞の意味が把握できないポイントや、うまく聴き取れない部分があれば、単語そのものを知らないのか、発音がわからないのかなど、理解できない原因を追究しましょう。そうすることで、重点的に勉強すべき部分が見えてきます。

STEP(3)歌詞を見ずに聴く

続いて、歌詞を見ずに楽曲を聴きましょう。テキストに頼らず、音声だけで意味を把握する練習をします。

ただし、すぐにはすべてを理解できないことも多いでしょう。STEP2と3を繰り返し、少しずつ弱点を克服しながら、音だけですぐに意味が把握できる状態を目指してください。

STEP(4)音源に合わせて自分で歌ってみる

次に、音源に合わせて自分で声を出して歌ってみましょう。このときのポイントは、歌詞(テキスト)を声に出して読むのではなく、音を真似することです。

モノマネをするような気持ちで、音源と同じ発音やリズムで歌えるように意識しながら、何度か練習してみてください。

STEP(5)表現を覚えて会話で使ってみる

インプットした知識は、アウトプットすることで深く定着します。楽曲に出てくる表現を積極的に会話のなかで使い、「知っている表現」から「使いこなせる表現」へとグレードアップさせましょう。

洋楽での勉強に慣れてきたら、「使えそうな表現が出てくる曲を聴いてみよう」というロジックで曲を選ぶのもおすすめです。

英語学習で悩む人に!洋楽の名アーティスト&おすすめ楽曲リスト

好きな音楽はあるけれど、どれが英語学習に適しているのかわからないという方も多いでしょう。また、好きな曲が多すぎて、どれから聴くか決められないという方もいるでしょう。

そこで、老若男女に愛される名アーティストと、おすすめ楽曲を紹介します。ぜひ、選曲のヒントにしてください。

The Beatles(ビートルズ)

1960~70年に活躍したイギリス出身のロックバンドです。いわずと知れた名アーティストで、「最も成功したグループアーティスト」としてギネス・ワールド・レコーズにも認定されています。心地良く聴ける曲調で、耳にしたことがある曲も多いはずです。さらに、聴き取りやすい歌詞も多いので、英語学習の教材としておすすめです。

[おすすめ楽曲]

・Let It Be
・Hey Jude
・All You Need Is Love

Carpenters(カーペンターズ)

カーペンターズは、アメリカ出身のリチャード・カーペンターとカレン・カーペンターによる兄妹ポップス・デュオです。おもに1970年代に活動し、ボーカルを担当したカレンの美しい歌声は、ビートルズのメンバーにも絶賛されています。ゆったりした曲が多く、歌詞が聴き取りやすいので、初心者の英語学習にもぴったりです。

[おすすめ楽曲]

・Top of The World
・Yesterday Once More
・Close To You

Bon Jovi(ボン・ジョヴィ)

ボン・ジョヴィは1980年代を代表するアメリカのバンドです。ジャンルとしてはハード・ロックやヘヴィ・メタルにあたりますが、ジャンルの枠を超え、世界中の幅広い音楽ファンに愛されるアーティストです。力強い歌声が、多くのファンを熱狂させます。

[おすすめ楽曲]

・It’s My Life
・Livin’On A Prayer
・Have A Nice Day

Mariah Carey(マライア・キャリー)

世界の歌姫、マライア・キャリーは、幅広い音域で美しく響く歌声によって世界中の人々を魅了しています。「Billboard Hot 100」で首位獲得週の最多記録を持つなど、その人気は不動のものです。「All I Want for Christmas Is You」は日本でも特に知られた曲で、一度は聴いたことのある方が多いでしょう。

[おすすめ楽曲]

・All I Want for Christmas Is You
・Hero
・We Belong Together

Bruno Mars(ブルーノ・マーズ)

ブルーノ・マーズはハワイ出身のアーティストです。幼い頃にはエルヴィス・プレスリーのモノマネでTV出演したこともありますが、のちに自分で音楽を作って歌うようになりました。R&B、レゲエ、ヒップホップなどさまざまなジャンルを織り交ぜたその音楽は、またたく間に世界中で人気になりました。グラミー賞を11回も受賞していることからも、その活躍ぶりと人気の高さがわかります。

[おすすめ楽曲]

・Just The Way You Are
・Marry you
・That’s What I Like

洋楽を使った英語学習をより効果的にするポイント

英語には、日本語とは異なる独自の音やリズムのルールがあります。このルールを理解すると、学習を効率化しやすくなります。

例えば音に関していえば、アルファベット一つひとつに対応する発音を知り、マスターすることで、単語や文単位でも正しく発音できるようになります。

また、リズムにおいては、特に強く読む箇所である「ストレス」の概念をしっかり理解することが大切です。自分でもストレスを表現できるようトレーニングすることで、英語らしい抑揚のついた話し方ができるようになります。

「音やリズムをまだマスターできていないな」と思う場合には、ぜひ発音やストレスなどについて先に習得してください。そうすることで、洋楽を使った勉強もより楽しく、効果的になるでしょう。以下の記事では、音やリズムに関して詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。

関連記事:
【英会話】リスニングは鍛えられる!最速で成果を上げる勉強法を解説
【音声付き】英語の発音記号一覧|英語の「音」に挑戦してみよう!

楽しく洋楽を聴きながら英語を学習しよう!

洋楽を使った英語学習は、楽しみながら自然な英語を学べる優れた方法です。ただし、ただなんとなく聴いているだけでは十分な効果は得られません。本記事で紹介した以下のステップに沿って学習を進めてみてください。

(1)学習に向いた楽曲を選ぶ
(2)英語の歌詞を見ながら聴く
(3)歌詞を見ずに聴く
(4)音源に合わせて自分で歌ってみる
(5)表現を覚えて会話で使ってみる

洋楽での学習をより効率的にするためには、英語の音やリズムなどの基礎について学ぶことをおすすめします。そして、これらの基礎スキルは、ネイティブスピーカーのフィードバックを受けながら習得していくことが重要です。

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